ニュース
受刑者支援プログラム、続々はじまる
2010.01.25[ニュース]
小泉政権時に盛んに言われた言葉、官から民へ、市場化テスト、構造改革特区。
これは現政権で行われた「事業仕分け」の先駆けみたいなもので、ある事業を「国がやるべきか」、「国がやるべきだとしても、民間の手法、資金を取り入れてやった方が効果的か」などを見極めた上で、民間に委ねるべきは民間に、を実践した画期的な出来事でした。
郵政民営化はその象徴的な例で、政権交代によって当初の理念から外れて民営化から逆行するのではないかとの懸念も生んでいますが、「刑務所事業」のいくつかでは、既成の手法や組織では思いもよらなかった広がりを見ることができるようです。
島根県「島根あさひ社会復帰促進センター」では2009年に盲導犬候補3匹を受け入れ、受刑者が4人1組でその育成に取り組むという、全国初の更正プログラムに挑戦、今月その終了式が行われました。

財団法人日本盲導犬協会公式ホームページ
このプログラムは「盲導犬パピープロジェクト」というもので、盲導犬不足を解消し、受刑者には慈しむ心や責任感を持ってもらうなどの期待も込められていたようです。
ちなみに日本の盲導犬事情はというと、昨年3月時点で1045頭、現在盲導犬を必要とする人は7800人前後といわれ、盲導犬の育成は急務。
資金や人の手を必要とすることもあり、このギャップの解消に高い期待がかけられています。
こちらのセンターでは他にも多様な取組みが行われており、センター内に設けた厩舎・馬場で馬の飼育や乗馬なども行う「ホースプログラム」、JAいわみ中央他出資の「あさひグリーン工房」では野菜の処理・加工を通じた更正プログラムを提供しています。
こちらの場合は工房に提供する野菜作りを耕作放棄地対策とも絡めており、農業活性化への期待も担っています。
いずれの場合も「地域」「地元」の理解と協力の下に行われており、同様な活動の広がりや他地域の新たな取り組みにつながる可能性も期待されます。

一方、山口にある「美祢社会復帰促進センター」では、センター内で面接し、仮出所と同時に住居と仕事を提供する試みも始まりました。
運営側と受け入れ側の理解と協力、この2つが今までだったら想像もできなかった新たな可能性を開いてくれるかもしれません。
既存のイメージを払拭するようなこれらの動きは、官々組織では生まれなかっただろうな、とだけは言えるようです。
ラテラテ・ミントパイ
【関連記事】
ニューヨークでも受刑者に犬の飼育を任せるプログラムがあります。
◆囚人の訓練によるセラピー犬



