インタビュー

元日本代表 城彰二氏インタビュー ~いざ、人生のセカンドステージへ~

2009.08.03[インタビュー | 特集]

開幕から4試合連続ゴールという鮮烈なJデビュー、エースとしてW杯出場、スペインリーグへの移籍、そしてJ2優勝という最高の結果を残しての引退...まさに波乱万丈ともいえるサッカー人生を送ってきた城彰二氏。

そんな城彰二氏が今回、サッカー上達法が詰まったDVDの監修を務めた。世界の舞台で結果を残し続けてきた城彰二氏が教える、サッカー上達テクニック...『世界』を目指して日々努力している子供から、趣味でサッカーやフットサルを楽しむ大人まで、必見の内容だ。

城彰二がついに、プロの企業秘密を初公開!

元日本代表 城彰二氏インタビュー ~いざ、人生のセカンドステージへ~

──今回製作したDVDを、どんな方に見てもらいたいですか?

「サッカーが大好きでスキルアップを目指したいFWの子供もそうですけど、サッカーをこれからやってみようという子供をはじめとしたいろんな世代の方々ですね。たとえ大人の方であってもわかるサッカー上達のヒントになるDVDだと思いますので、サッカーが上手くなりたい、上達したいという方にぜひ見てもらいたいです」


──さて、城さんはプロ入りしてからすぐに4試合連続ゴールという結果を残されましたが、プロでやっていく上で技術の面で特に磨いたところはどの部分ですか?

「僕の場合、やはりコントロールする技術とヘディングという武器があったので、日頃のトレーニングの中でヘディングやコントロールの意識を練習中、また練習後にもやっていました。ただ、プロはレベルが非常に高いので、実は誰もそんなに大きな差がないんです」


──城さんがプレイスタイルでもっとも影響を受けた選手はいますか?

城彰二 練習風景「僕の場合はいなかったですね。なぜかというと、"目標にされる選手に自分がなりたい"という想いがすごく強かったんです。僕らの世代でしたらマラドーナとかがいましたけど、結局自分のプレイスタイルは自分にしかわからない。プレイスタイルが似ている感じの人はいるかもしれませんが、僕は自分のプレイスタイルを確立したかったので"自分"というところに特化してやっていました」


──城さんが過去に対戦したことのある日本人選手で、「コイツは凄いな」と思った日本人選手はいますか?

「僕はFWなのでどうしてもディフェンスの選手になってしまいますけど、井原正巳さんですね。ディフェンス能力はもちろんですが、駆け引きの部分での上手さを持っていました。たとえば、ボールを取りに来ると思いきや実は取りに来なかったり、僕が一瞬力を抜いたときにパーンと当たられてボールを取られてしまったりと。この駆け引きが非常に上手かったですね」


──毎年さまざまな選手がプロの世界に飛び込んできますが、プロ入り後も活躍できる選手と活躍できない選手の違いはどこにあるのでしょうか?

「もらったチャンスを掴めるか掴めないかですね。プロとしてやっていくと、必ず一度はチャンスが訪れます。そしてそのチャンスをもらったときに、結果を出すための準備ができているかどうかで差がつくと思います。公式戦以外にも日頃の練習、紅白戦などでチャンスは必ず来ますから、そのときにどれだけの結果を残せるかどうかでしょうね。プロは結果がすべてなので」


──W杯やチャンピオンズリーグなど、世界レベルのサッカーと日本のJリーグを比べたとき、プレーの中のどういった部分で特に大きな差を感じますか?

城彰二 インタビュー風景「止める、蹴るといった技術的な部分に関しては残念ながら日本人は技術が低いなと感じますね。あとはサッカーの質という部分で世界のトッププレイヤーは本当にサッカーを知っていて、"どこでディフェンスをして、どこでつないで、どこでスピードアップをしてゴールを狙っていくか"という一連の流れがあるんですけど、日本人は常にスピーディーで、常に動いている印象があります。"サッカーの質"という部分で、ものすごく差があるなと感じますね。でも、日本にもすごく良いところがあって、体力や連動力に関していえば世界で一番になれる要素を持っています。これは日本の特徴ですので、どんどん伸ばしていければいいですね」


──日本人が世界と戦っていく上で、もっとも足りていないと感じる部分はどこですか?

「僕は"気持ち"だと思います。どうも闘争心が足りないというか、本当に死に物狂いで戦えない性質なのかなと感じてしまうので。その辺はやはり海外の選手のほうが危機感を持ちながらプレーをしています。危機感を感じながらプレーすることで、技術的にも精神的にも非常に強い"気持ち"が出てきて、技術のミスを気持ちでカバーできるぐらいのものが生まれてくるんですよ」


──「いつか海外に...」という夢を持ちながらサッカーをやっている子供は多いと思いますが、城さんの目から見て世界でやっていく上で何がもっとも重要だと感じますか?

「昔と比べて世界のサッカーがより身近になりましたが、実はそれは良いことでもあり、マイナス要素でもあると僕は思うんですね。なぜかというと、どうしても真似から入ってしまうからなんです。基礎がないのに真似だけしてしまうと、足先だけの技術になってしまって、本当のレベルアップにはつながらない。大切なのは自分のサッカースタイルを築くことであって、その積み重ねが世界で戦えるサッカーへとなります。僕もスペインリーグでプレーしましたが、スペインでプレーしたことで良い部分を吸収しました。まずは、基礎を固めること。そこから海外に近づいていくのが良いかと思います」


──城さんがW杯に出場した11年前と比べて、今の世界のサッカースタイルはどのように変化していると感じますか?

城彰二 練習風景「僕がW杯に出場した当時は、基本的にはFWからDFラインまでの約60mの範囲でサッカーが行われていました。しかし、現代サッカーではそれが約35~40mです。このコンパクトな中に10人対10人がいて、わずかなスペースを使いながら技術を見せ、ゴールを奪っていくというスタイルですね。こういった狭いスペースですとミスも起こりやすいですし、特に駆け引きの部分が難しくなっているのではないかと感じます。現代サッカーで4点5点が入る試合が少なくなっているのはそのせいだと思います」


──そんな現代サッカーにおいて、昔と比べて求められる役割が大きく変わったなと感じるポジションはありますか?

「ボランチですね。コンパクトなフィールドでサッカーが行われている中で、ボールをつないだり攻撃や守備の起点にもなるポジションですから。現代サッカーにおいて、ものすごく重要視されるポジションだと思いますね」


──イタリアは堅守、スペインはポゼッション、ブラジルは個人技と国ごとに受け継がれてきた伝統がありますが、今後日本にはどういった方向性が必要だと思いますか?

「日本は今、方向性を模索している最中だと思います。まだまだ日本のスタイルが見えてこないのが現状ですね。ただ、僕は日本人が世界レベルで通用するのは体力だと思っています。そういうデータも出ていますし、この部分では世界のトップクラスだと思いますね。あとは国民性。日本人は連動性、助け合い、コミュニケーション能力は他国に比べて非常に長けているので、このふたつを活かして、体力的に動きの質・量を増やしていく。そして、それに対してコンビネーションを加えることで、日本のサッカーというスタイルができてくると思います」

1|2

前の記事へ| 記事一覧へ |次の記事へ

▲このページのトップへ

今日の●●美人

 DI-VE通信(メルマガ)登録

 twitter(最新記事をお知らせ!)

RSS

  • マイクロアドBTパートナーでおこづかいゲット!